家計のピンチに便利な「リボ払い」の落とし穴と脱出方法

かけいのぴんちにべんりなりぼばらいのおとしあなとだっしゅつほうほう

新型コロナウイルス感染症の影響が長引きお勤めされている業種によっては、残業が減ったり出勤ができなかったりと、家計に与える影響が大きくなっている方もいるかと思います。また、健康を守ることと合わせて、家計を守るということも大切になってきました。今回は、家計のピンチに便利な「リボ払い」の落とし穴について「30年後も笑顔でいること」を目指すファイナンシャルプランナー 家計のサポートセンター代表の鈴木 大輔 先生に解説していただきました。

リボ払いについて

「リボ払い」とは、正しくは「リボルビング払い」という、クレジットカードの支払い方法の一つです。

一定の上限額を設定し、それを超えた部分は翌月以降に繰り越して引き落としされる、という支払い方法です。

例えば上限額を10万円と設定し、その月クレジットカードで12万円の買物をした場合でも翌月引き落とされるのは10万円となり、残りの2万円は翌月以降に支払うことになります。

毎月上限額以上の支払いが不要なため、収入は一定なのに支出の増減が激しい、という場合には支払いを平準化させることが出来るので、家計の管理はとても便利です。ある月は、車検代と家電の購入などが重なり20万円のカード利用があったが、翌月、翌々月は5万円のカード利用だとすると、上限額10万円のリボ払いに設定しておけば毎月10万円ずつ引き落としされることになります(※金利手数料は考慮していません)

クレジットカードを利用して口座から引き落としができないと、「信用情報」にデータが残ってしまうため注意が必要です。また、20万円の引き落としはできないけれど、「毎月10万円なら大丈夫」という方にとっては便利な支払方法ですね。

リボ払いと分割払いの違い

リボ払いは、高額な買い物をした時に利用する「分割払い」と同じと考えられている方もいるかも知れませんが、実際には違います。

分割払いは購入した時点で支払いが終わるまでの金額が確定しますので、金利や手数料がその時点で確定します。テレビショッピングなどでは「金利・手数料無料!」なんてキャッチコピーもありますよね。

一方、リボ払いの場合は、初月に10万円繰り越し、翌月は2万円繰り越し、翌々月は5万円繰り越し、という具合に後で支払い金額がどんどん大きくなってしまうことがあります。その場合、繰り越している金額全てに金利がかかり、利息がどんどん増えてしまうということが起こり得ます。一時的に「今月だけ」リボ払いで回避するには便利ですが、慢性的な利用になる時には注意が必要です。

リボ払いの金利

また、「金利が高い」ということもしっかりと心得ておかないといけません。

一般的なクレジットカードのリボ払いの金利は年15%程度のものが多いかと思います。100円借りて15円、と気軽に考えてしまう方もいるかも知れませんが、油断してはいけません、金融の世界では非常に大きな数字です。

もし100万円を年利15%で5年間借りたとすると、残債は200万円に増えてしまいます。100万円借りて5年間で50万円しか返せなかったとなると、残りの50万円が増え100万円(実際にはそれ以上)になってしまうので、返しても返しても残債が減らないということが起こります。

しかも、リボ払いの場合は、毎月一定額しか請求されないので、残債がいくらあるかしっかりチェックしないと知らぬ間に借金が増えてしまう可能性もあります。カードで支払う金額も毎月変わるはずですので、管理は更に複雑になります。

リボ払いは便利で緊急時にはとても助かりますが、リスクをしっかり理解して利用したいですね。ですが、すでにリボ払いが増えてしまって負のスパイラルに陥ってしまっている方もいるかも知れません。そうした方には、金利の低いフリーローンへの借り換えの検討をお勧めします。

フリーローンとは

フリーローンは、使いみちを特定しない(自動車とか住宅とか)自由に使える資金として借り入れできるローンです。

申込み手続きや審査があるためちょっと面倒かな、と思われるかもしれませんが、借り換えが成功すれば効果は非常に大きくなります。

例えば遠州信用金庫さんのフリーローンであれば最も低い金利は、年4.5%で借りることができます。15%から4.5%に下げることができれば、支払い総額はぐっと減ります。フリーローンで借りたお金でリボ払いを清算し、毎月決まった金額を返済していくという方法に切り替えることを検討しましょう。(審査により、年4.5%以上の金利になる場合があります)

えんしん生活応援ローン

まとめ

リボ払いやキャッシング、消費者金融などの金利が高い複数の借り入れがある方も一つにまとめてしまえばさらに効果が大きくなります。

特に今はコロナ禍で苦しんでいる方も多いかもしれません。積極的に金融機関に相談して、少しでも返済の効率を高めていく努力をしていきましょう。

えんちゃんクーポン店